AIエンジニアは多くのスキルを求められる
音声認識機能や翻訳サイトは日常的に利用されるようになりました。
その一方で、その技術はどのようなものか尋ねると「魔法のような技術」というようなふんわりとした回答しか得られません。
AIの技術は“膨大な情報の吸収”そして“圧倒的に高速で複雑な計算”をコンピューターが行っているという仕組みが基本です。
この仕組みを人間が理解するためには「数学」「統計」「プログラミング言語」と言った3つのスキルを習得しておく必要があります。
就職の際に身につけておきたいスキル
全てを兼ね備えるというのは中々難しいですが、少なくとも1つだけは習得しておきたいスキルばかりです。
AIエンジニアとして仕事を始める上でも必ず役に立つので、将来この職業に就きたい方は参考にしてみてください。
数学
「数学」は、コンピューターの仕事を理解するために不可欠です。
特に、AIが得意とする“多量の数字を扱う”という仕組みを理解するために「行列」という分野は欠かせません。
行列は、高校生の学習指導要領では数Ⅲ、若しくは数Cに分類されていました。
大学では線形代数学という分野で深く追求していく科目です。
進路を選ぶ以前の段階でしたら、線形代数や行列を意識した選択をしましょう。
統計学
「統計学」は、大量に集めたサンプルデータから、データの持つ規則性や性質を理解する学問です。
人工知能開発の現場では、この学問を“ビッグデータ”という膨大な情報の中から、可能性を模索する形で利用しています。
本腰を入れて学ぶならば、履修科目に統計学が含まれている大学を選んで進学する必要があります。
理系科目を履修できる大学ならば、文系学部でも統計学に触れられますが、AIエンジニアとして統計を行う場合は数学の知識が必要になりますので、理系学部も選択肢に入れることがオススメです。
プログラミング
「プログラミング」は、“プログラミング言語”を用いて人間の考えをコンピューターに伝えるための技術です。
2020年度には小学校でプログラミング教育が必修化する流れを受けて、学習塾やスクールという形で早い段階からプログラミングに触れさせる教育がブームになりました。
AI分野で最も注目されている言語は「Python」で、独学で学ぶ場合は参考書の活用やスクールを活用することで技術を身につけられます。
進路選択の段階だと情報系の学科、若しくは情報学部に進学すると、AIエンジニアになるための学問を一番理想的な環境で学ぶことが可能です。
AIエンジニアは文系出身者でも問題ない
AIエンジニアになるためには、数学、統計、プログラミング言語への理解が不可欠です。
これらの分野は全て“理系”に分類されるため、AIエンジニアを目指す人の多くは理系出身者で構成されています。
一方で、数学に求められる能力は“論理的思考力”、プログラミング言語の習得に必要なのも“論理的思考力”、または文脈を理解できる“国語力”です。
つまり、文理問わずAIに対して的確な分野へのアプローチをし、真摯に取り組む姿勢さえあればAIエンジニアに適していると言えるのではないでしょうか。